七月永久機関
 #7


最近無駄に本を買っている。

書店で新品を買っていくほど懐に余裕がないため、もっぱら古本屋だとかブックオフとかでブラブラと無造作に選んでいく。どうしても読みたいものや新刊なんかは書店でおニューを買いますけれど、なんとなく手にとって読んでみたいもの、往年の名作なんかは古本屋にいくらでも積まれているのでそっちを利用する。

最近は特に105円とかのコーナーで本を物色する。意外と綺麗な状態のものがあったりするから、選りすぐっていくのも楽しい。ただやはりあるものは限られているといいますか、数が限られているので、そこから如何に自分が気になるものをピックアップできるかちょっとしたゲーム感覚がやめられない。ただそこまで読書する人間でもないので、知らない作家や物語は多々あって、選ぶものを自分で限ってしまうことがあるからまだまだダナーとか思う。

誰かが読んでいたもの、おもしろいと言ったものなんかも参考にして105円の棚をうろうろする。何往復もして、上下に目をやり、しつこいほど棚にかじりつく。本を読む楽しさよりも、この本を選ぶ行程、時間、空間に楽しさやおもしろみを感じている口だったりする。だから積み本が増えるのですが。
最近ピックアップしたのは、妹尾河童の「河童が覗いたヨーロッパ」、中島らも「明るい悩み相談室」、志村有弘編・訳「百物語」、永井荷風「墨東綺譚」(漢字が出てこない)、池澤夏樹「スティル・ライフ」、川上稔「終わりのクロニクル」、雨宮諒「シゴフミ」なんかを購入してきた。一冊105円なので735円。
「河童が覗いたインド」を最初探していたのだが、どうにも汚れが目立っていたのでヨーロッパの方に。昔、数学を教えてくれた母の知人が机の上に置いてあって印象が強かった思い出がある。「中島らもの明るい悩み相談室」は先輩からの触発を受けたから〜と脳裏によぎるなにかを頼りに本を選んだりしているのであーる。あとはなんとなくでしかないかもしれない。右手が伸びた先にその本があっただけである。

思うに、読んでから次の本を買えとか、図書館で借りろと思わないわけではないのだが、手元に読み終わった本を置いておきたいし、そのとき自分が手にしたこと意義を見出したいというか、誰かにとられっちまうから今のうちにーとか思ったりとか、ノリがほとんどとかーともかく一番自分に言いたいのはきちんと読めよっていうこと。古本がお嫌でなければ、1000円とかもって古本屋巡ってみるのは楽しいんじゃないですかーとか言っておく。ボクに言われるほどのことじゃぁありませんが。

ただ、この前あったんだけど、本に鼻くそみたいなものがリアルについてるとゲンナリするよね。